

満身創痍
6日、東京おかっぱちゃんハウスさんの古本棚を補充する。鬼海弘雄写真集『India 1979-2016』、田名網敬一『記憶をたどる旅』、ケルアック『オン・ザ・ロード』など。『土の絵本』ほか、田島征三の著作は数冊まとめて並べた。おかっぱちゃんハウスさんは先月イベントや営業日がやや少なく、ひと月毎に行っている補充も今回は不要かもしれないとあらかじめ打ち合わせていたところ、来店されるお客様が少なかったにもかかわらず本が売れて嬉しい誤算で補充に伺った。売上は平月をやや上回った。たいへんありがたい。 7日、資料会のスタッフ数人で買取作業。文化財関係の堅い本をトラック3台分、しばりまくり積みまくる。一軒のお宅から出たとは思えない質と量だった。一日仕事。 自宅で水を運んでいたら背中を痛め、魚を食べていたら喉に小骨が刺さるなどの災難に見舞われる。


売れてしまえば
午前中にヤフオク落札品の出荷作業など諸事済ませて午後はSLOPEさんへ。「さかみち書店」補充。『植草甚一コラージュ日記』1・2、『植草甚一スタイル』、津野海太郎『花森安治伝』、文藝別冊『花森安治』などを並べる。絵本箱にも新入荷品を追加した。 SLOPEさんに置いていたユリイカのルー・リード特集号。今回、新入荷品との入れ替わりで引き上げた。入荷時に読もうかどうしようかと迷って結果未読のまま商品化したのだった。この本を新入荷として並べた日、作業を終えてSLOPEさんで休憩しながらページをめくると町田康の寄稿があって、それを読んで商品化するのが早すぎたかもしれないと悔いた。売れ残ったらきっと読もう、売れてしまったら自分用にあらためてどこかで買おう、と思って半年。売れてしまうことはなく私の手元に戻った。読んでみるとやはりいい文章ばかりである。いい本だと思う。売れてしまってもよかったのに。


重
3日、先輩古本屋の買取を手伝う。早朝、集合して一路北へ。道が混むこともなく早々に買取先に到着し、さっそく作業に取りかかる。午前中に終える予定が全然終わらず昼食へ。午後に入っても全然終わりが見えずようやく積み込みを終えた頃にはすっかり夕方だった。それから神田へ向かう。ハイエース一台分の本を市場に下ろし、明日の資料会に出品するため閉館時間まで出品手続き。大量の本、ひとつひとつが重い大判もあり、そのうえ買取先のお宅があまりにも広く書庫から家の外に出すまでの動線が長過ぎて普通の二倍以上の労働量だった。汗は止まらず体はこわばる。 4日、資料会。いい漫画の口が数点出てじっくり吟味していたら経営員の先輩に「どれがいいの?」と訊ねられてこれとこれとこれとこれもいい、この本はなんたらかんたら、あっちの本はどうたらと興奮して解説し、のきなみ入札する。一点も買えない。恥ずかしいことであった。上田トシコの『フイチンさん』が入っている山があって、これが最も欲しかったが100円差で競り負ける。悔しいことであった。漫画以外にも今回は良書が多かった。入札が多く入札用封筒がパンパ


不思議な本
1日、10月になってしまった。早いものだ。などと思っていたら日が暮れた。映画の日ということで映画を観に行く計画を立てていたのにぼおっとしていたら間に合わなくなった。ヤフオク落札品の連絡や梱包作業などする。 2日、中央市。一週間おあずけをくらった市場でじゃんじゃん入札をし、絵本一点だけ落札する。なさけない。古書会館で月末開催の「TOKYO BOOK PARK」打ち合わせ。同時に吉祥寺パルコのイベントの打ち合わせも。先方に提出していた第一希望の日程に決まった。11月23日から。祝日から始まり、土日を二回はさんで終わる最高の日程。給料日も含んでいる。参加はリズムアンドブックスさん、くりから堂さん、ハチマクラさん、一角文庫。10月半ばから年末まで催事続き。ここでがんばってなんとか年を越したい。 30日に練馬のブックオフで買った安西水丸『たびたびの旅』。移動の電車内で一気読みした。旅先で書いた旅行記的なもの、東京の飲み屋を飲み歩いた交友録的なもの、数年のあいだに書かれたエッセイを集め挿絵を添えた一冊。語り口は淡々としていて嫌味がなく、たまに土地土地の歴史が