プレッシャー
11日、中央市。入札が済んだらすぐに市場を出るつもりでいた。家には昨晩少し手を付けただけの未査定お預かり中買取品の段ボールが山と重なっているし、週末15日からはじまる高円寺ハチマクラさんの「夏の紙祭り」用の品物を荷作りしなければならないし、そのうえ私事で必要なものを買い揃えるためにいくつか回らなければならないところがあるのだ。と思ってせかせかと市場を歩き回っていたらある先輩古本屋に声をかけられる。それで思いがけず重大な話をお聞きすることとなって、結局いつもと変わらない時間に市場を出た。だがこれは本当に重大な話であったのでいたしかたない。それから私用を済ませ、家に戻ると夜。なにから手を付けるべきか。迷いながら「夏の紙祭り」の準備をする。用意した紙モノを延々OPP袋に詰めるのである。作業は深夜に及んだ。背後にある未処理の段ボール箱から受けるプレッシャーはすごい。
12日、資料会の前日仕分け業務。翌日の資料会に大量に出品してくださる業者さんがおられ、荷物を下ろす作業、仕分ける作業を朝からお手伝いする。JR貨物のコンテナに本が積まれているのを初めて見た。しかも二台分(それ以外にトラック一台分)。昼過ぎに終わる。疲労困憊。洋書会に寄って入札する。面白い本、欲しい口もあったが買えなかった。昨晩用意した紙祭りの商品をゆうパックで発送。帰途、吉祥寺で私事の買い物の続き。今週末までに用意しなければならないものがたくさんあるのだがうまく揃わない。間に合うのかどうか。家に帰って買取品査定の続き。段ボールを開けて査定して仕分ける、この繰り返し。
13日、資料会。昨日作業した出品物で場内あふれんばかり。開札作業、名寄せ(買い手ごとに落札品を集める)作業も時間がかかり、普段より遅くまでかかる。家に戻って買取品査定の続き。
ハチマクラさんに送った紙モノのうちの一枚。1880年代ドイツの博物画。19世紀末に刊行された図鑑シリーズに収録されており、紙質もレイアウト(デザイン)も申し分ない。同シリーズは市場で年に数回見かける。そのたび入札している。
