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黄金週間

長いことブログを更新しなかったので、会う人会う人に「ブログを更新しないのですか」「ブログ、やめちゃったの」「あのう、ブログは…」などと言われ、たいへんに心苦しい思いをしたかというとそうでもなく、ほとんど言われない。それでもたまにはそんな言葉をかけてくださる方もあった。その言葉にどれほど追いつめられたか。

とはいえ、「ブログを書いていないなあ」という自責は常にあった。5月の初旬などは、数少ない善き友人たちの上記のような苦言以上に、自責の蓄積にずいぶん苦しめられたものだ。毎晩(ほとんど朝のような日もたびたびであった)寝床で「きょうも、書いていないぞ」という幻聴を聞いた。ようやく呪縛を解かれたのは三週間(すくなくともその時点で見通しが利く範囲で)にわたる隙間のないスケジュールをこなしていた5月10日頃、「今月はブログ書かない。来月まとめて書く」と決意した瞬間であった。

そういうわけで5月はブログを書きませんでした。言いわけではなく言い分です。

5月はイベント続きで実に目まぐるしく、日々の出来事などはほとんど記憶にとどまっていない。だからこれから何章かにわたって書く5月の出来事は、手帳への書き込みとメール・LINE・電話の履歴、ツイッターなどの要素から推量し立体化したいわばノンフィクションである。

1日~7日。世は黄金週間。ウィークデイ(カレンダー的には休みだろうがそんなことは知らぬ)のすべての時間は週末開催のイベントに向かって準備を固め邁進する、ただそのためだけにあるのだった(それからの3週間というもの、ずっとそうだった)。とにかくこの週は5日と6日に開催される「TOKYO BOOK PARK」にどうにか間に合わせるための準備、それを主旋律にして、翌週頭から開催の「調布の古本市」の準備とその他日常の仕事雑務を同時にこなす日々だった。

1日は中央市に行っているようであるがなにが起こったかは記憶にも記録にもない。3日には上井草のSLOPEさん、井草ワニ園さん両店舗に補充に行っているようである。両店をおろそかにするわけではないが、手帳を見る限り率直に言って補充に行っている場合ではない。どうして殺人的スケジュールを縫って補充に行ったのか、と思うが、答えは簡単。翌週からのスケジュールはいっそう殺人的だからである。3日に行く以外には選択肢はなかった。

5日・6日、下北沢ケージにて「TOKYO BOOK PARK」。たいへんな人出。雑誌やテレビで見たことのある著名人を見る。美人かつ有名人として過ごす一生はどういうものだろうかなどと考える。昼は「珉亭」で念願の「ラーチャン」を食べ、もう一日は「そると」でつけそばを食べる。「そると」のつけそばは下北に来たら必ず食べたいおいしさ。二日とも快晴。猛烈な日差しにやられ、熱中症寸前であった。売上は上々。経費が高いことを考えるとあと数万円上乗せしたかったが、品物を考えてみれば上々の出来だった。僕がお誘いした催事初参加の鎌倉の名店「ウサギノフクシュウ」さん、すばらしい品揃えで臨んでくださり、よく売れていたのが嬉しかった。会計事務もみなさんの協力で滞りなく終えられて何より。その他にもうれしい記憶、楽しい思い出、それに大変なこと(とくに1件、僕の不手際に起因するとんでもなく大変なことがあった)などあったが書ききれない。次回も開催にこぎつけたいが、どうにか経費を見直さないと古本屋を集めるのが難しくなりそうで、課題。

7日はたしか半日休んで、あとは調布の準備に追われた。


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