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不自由の自由

午前中は家事に打ち込み、各種連絡なども済ませる。

午後、井草ワニ園さんに補充へ。句集の棚を一段作る。飯田龍太、金子兜太、鷹羽狩行、長谷川かな女、平畑静塔など定番どころを並べる。俳句の世界が頑ななルールと偽善めいた穏やかさや品の良さにしばられた退屈なものではなく、むしろいくつかの決まりごとを順守しさえすればあとは自由であるというような奔放とすら呼べるものだということに、ちかごろ薄々と気付きつつある。日本語を操ることさえできれば「良さ」を感得できて、しかも気軽に表現活動に参加することもできる開けた表現様式なのではないか。自分のなかに出現したそういう萌芽のような直感が無視できなくなった。思えば語数や季語といった決まりごとは、作品づくりのガイドの役目を果たして、何もかも自由であれば戸惑ってしまうかもしれないところでも創作をはじめられる、表現に取りかかる門戸を広げる類のもののようでもある。つまり、俳句が「普通に」「本当に」おもしろいのではないか、多くの人に楽しまれる要素を持っているのではないかと感じ始めていて、陳列スペースが十分に増えたらぜひ作りたいと考えていた念願の棚なのである。浸透の速度が鈍くとも、おもしろいと広く認知されているジャンルの本の中に紛れ込ませて手に取りやすい環境を作ってみたかった。今後少しずつ充実させていく予定。現状では定番どころ以外の売れ筋を知らず、個人的なおススメも持たないので、僕自身も商品に触れながら勉強していきたい分野。

夜、ヤフオク出品用の撮影作業。数百枚写真を撮る。千本ノック的作業。

井草ワニ園さんにはDIYで色を塗った本棚を均一棚として追加した。二度塗りしたら途中で塗料が足りなくなって色ムラがすごいのです、と店長さんに言い訳がましく言ったら、「わかります」と応じられて、ああこのムラはやはりそんなにはっきりわかってしまうか、とやや落ち込んだが、よく考えたら「(塗料足りなくなるとかいう計算違いってよくあるよね、)わかります」という意味だったのではないかしら。


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